ネットの高さ
ダブルスのショートサービスをしていて、時々ネットの高さの感覚が変わることがあります。
ある時にはとても高く感じ、ある時には低く感じ、自分が上から見下ろすような感覚さえ感じます。私の身長は168cmくらいなので、ネットの高さは目線くらいです。 高く感じる時は「上手くいくかどうか不安を感じている」「相手からの攻撃が怖く迷っている」というマイナス思考。低く感じる時は「上手くいくような感じがする」「今日のサービスは調子がいい」というプラス思考をしているのかもしれませんが、その差は果たして心の持ちようだけなのか疑問に感じます。実際に身体の構えからそのように見えているのではないかと思うからです。 高く見える時は案の定「下から上にすくってネットの高さを超えるように打つ」ため、多くの場合浮いて、しかも遅いので相手のなすがままにされることが多くなります。 低く見える時は、「押し出すようにまっすぐに打つ」ことができて、しかも速く相手コートに沈んでいくことが多いです。 失敗した後に感じることは、「肩の力」です。肩が思うように動かず、小手先で変化を付けてしまっているように感じます。逆に考えると、肩の力が入りすぎている時には、目線が低いのかもしれません。 小手先で操作するようになっている時には、肩から動かすように意識すればスムーズに修正でき、肩を意識すると修正できる体勢になるのかもしれません。 |
国体合宿
国体合宿が終わりました。今回は以前に比べ少人数での合宿となりましたが、やはり合宿という環境はいいものです。地元開催の新潟県の選手との試合もでき、モチベーションの差を感じました。
1、2日はゲーム中心でした。最終日の少年男子は成年女子監督にノックをしてもらっていました。スマッシュとプッシュの繰り返しノックでしたが、見ている方までタイミングをとってしまうような集中したいいテンポの練習でした。 インナーゲームでも、テニスストロークの練習時に「バウンス!ヒット!」と叫びながら行うそうです。余計なことを考えずにとにかく声と運動をマッチングさせていきます。 このノックでもそれが行われており、「ジャンプ!(スマッシュ)プッシュ!」というかけ声でリズムを取っていました。高い負荷ですが、「強く(打ち)、速く(動く)」ようになるためには欠かせない練習方法だと思いました。 試合に対する心構えや今に集中するメンタル面のことをいろいろと考えてきました。大切なことですが、同時に「良い動き」をリズムからしっかりと身体に覚えさせる繰り返し練習が今まで少なかったように思えます。 トッププレーヤーなどの良い動きを脳でイメージとして記憶し、それを再現するようにノックなどで、自分(セルフ1:自分自身を批評する心)ではなく自身(セルフ2:潜在意識でコントロールされる身体)に覚えさせる練習をこれから取り入れていきたいと思いました。 そのためにはまず自分のノック技術を上げなければ・・・(笑) |
長所を伸ばす
今日から週に2回ですが、自分たちで考えた練習をノックやパターンで行うメニューを取り入れています。自分の長所は何か、短所は何か。練習では何をしたいか、何を目標とするかなどシートに書かせておいて、それについてメニューを考えます。
目標にたどり着けると思うならば、内容はいろいろと工夫して変えていくことができます。 組み立てる中でのポイントは、「ターゲットを決める」「測定可能なものを取り入れる」ということです。ただやるのではなく、狙う位置や、10回中何本上手くいったかなどに意識を向けるということです。 「自ら考える」、「自分を発見する」ということが狙いですが、果たしてどうなるか。 指示するのではなく、しっかりとサポートしていきたいと思っています。 |
狙う
今日はとにかく「狙う」練習です。
スマッシュをシャトルの箱に当てる、サービスをシャトルの筒のふたに当てる、など、どれだけ時間がかかっても指定された当てる本数まではクリアできません。 実際の試合では、コートサイド(ライン際)にスマッシュを打ち込む、サービスを狙ったポイントに打ち込むなどの戦術が多く行われます。つまり、プレッシャーのかからない場面というのはもはや存在しません(ノンプレッシャーという状況はレベルに差があり過ぎます)。 目的は「集中力の持続」です。「できない」と思っているうちはできないでしょう。できると思ってもシャトルの質の差もあるので確率は下がるでしょう。でも、やるしかないのです。 自分との戦いです。上手くいった時のメンタルの状態を感じ取って欲しいのです。 数打てばいずれはクリアできるでしょう。しかし、そこは妥協してはいけないのです。その瞬間に「当てる」とイメージして打ち込まなければ、脳は活発に働いてくれません。シャトルの質の差はもちろんありますが、それさえも受け入れなければなりません。 どっと疲れたと思います。でも、天才と凡才の違いは、「どれだけ集中力を持続できたか」の差に過ぎません。余計な思考に邪魔をさせてはいけません。「当てる」ことだけ考えなければなりません。10代の選手には必要なスキルだと思います。 |
良い姿勢が勝利を呼ぶ
ラリー間の姿勢、表情について「チャンピオンのつもりで振る舞う」というロールプレーイングを実行すると、外から中への良い影響でプレーも良くなるということはいろいろなところで述べられています。
今日は自分の中で少し疑問に思っていたことへの答えが少し理解できそうな文章に会いました。(といっても「<勝負脳>の鍛え方:林成行著」を読み返しての話ですが) ラウンド・ザ・ヘッドの辺りに来た球を打つ時に、体を後ろに反らしてあごを引けば良いのか、頭を後ろに傾けた方がいいのか、という疑問です。もちろんその中間もあると思うのですが。 林成行先生によると「バランスを骨盤のあたりに移動させるために、尾骨を意識し、どんな姿勢からでも真上に飛び上がることができる姿勢を整える」というポイントのほかに、 「あごの向きと目線を正しい位置に保つ」 ことが大切だと書かれていました。ピッチャーでいうと、あごを引いて投げると低めの球の威力が増し、あごを上げると高めのボールの威力が上がります。スキーでいうと、急斜面ではあごを引き、緩斜面ではあごを前に突き出して腕を振っているということです。あごの位置と目線のバランスによって肩を上げることができる範囲が制限されるためです。 つまり、ラウンドからのショットで、鋭いスマッシュを打ち込みたい時はあごを引かなければならず、逆に高くハイクリアを打ち出す時はそれほどあごを引かなくても良いということなのでしょう。 しかし、あごを引くという動作をするとなるとシャトルを見るために視線をあまり上げすぎないように上半身は後ろへ、それなりに傾けなければなりません。その傾きのバランスをどう保つかも大切な要素となってきます。 疲れにくい正しい姿勢は脳の疲労も少なくします。ゲーム中に如何に脳を疲れさせないかという観点からもこの「尾骨、あごと目線を意識すること」はとても重要なことだと思いました。 |