Topics Year 2006

2006年総まとめ By 加奈子ファンさん
○16年ぶり地元開催のトマス杯&ユーバー杯、日本は男女ともベスト8に終わる。優勝は共に中国。
○東京でのIBF総会で、21点ラリーポイント制の正式採用を満場一致で決定。
○鹿児島県中総体の女子団体戦で、眉毛をそっていた選手が負けとされた件が報道され波紋を呼ぶ。
○近畿インターハイ、男子団体は埼玉栄二連覇、女子団体は青森山田三連覇。藤井瑞希選手は三冠達成。
○マドリードの世界選手権、男子単は林丹、女子単は謝杏芳が優勝。日本勢は女子複小椋/潮田組のベスト8が最高。
○ヨネックスオープンジャパン、男子複の坂本/池田組が日本勢16年ぶりベスト4。男子単は林丹、女子単は張寧が優勝。
○全日本総合、男子単は佐藤翔治選手が四連覇。女子単は廣瀬栄理子選手、男子複は坂本/池田、女子複は小椋/潮田。
○ドーハアジア大会、女子団体で20年ぶりの銀メダル。女子複の小椋/潮田組が銅。男子団体は敗者復活リーグで敗退。
○オグシオ旋風今年も!小椋久美子&潮田玲子両選手、来年からバドミントン選手初の全国CM出演決定。
○日本リーグ、男子は日本ユニシスが二年連続二度目、女子は三洋電機が五年連続十二度目の優勝。
加奈子ファンさんありがとうございます。2006年はラリーポイント制導入で色々なところで対応に追われたと思います。しかし、慣れるものですね。サービスポイント制を忘れそうにもなってきています。
メディアに「オグシオ」がよく取り上げられるようになってきました。「何とか金メダルを!」という皆さんの応援が実現されることを祈っています。
鳥インフルエンザの影響でシャトルコックの生産が問題視されていましたが、同じ番号なのに1ダース筒中で飛び方に差が感じられるようになってきたのは私の気のせいでしょうか…。

ラリーポイント
ラリーポイント制が導入されて2006年が終わろうとしています。色々な大会でいろいろな試合展開が変わったと思います。私自身も大会等で経験してきましたので感想を述べたいと思います。
1.集中力を持続させる
まず、サービス権が無くともリターンで点数を取ることが出来るので、1本1本にかける集中力の持続が最も大切だと実感しています。ミスで悔やんだり、相手のミスに喜んだりしたとしても、次の瞬間には「今」に集中しないと、ラリーの予測が遅れたり、意図しないプレーがでたりと実力が発揮できなくなります。
2.ラリー間を大切に
もちろん点数が動くのはラリー終了直後ですが、「今」に集中するために、ラリー間の時間を有効に使わなければいけないと考えます。その時間中に上手いっててもいかなくても、ラリーに入る前の準備をいつもどおりにやることが大切です。バッターが打席に入る時に「いつも行う動作」のようなものですね。そうすることでラリーで集中したことによるストレスから回復することが出来、「いつものプレー」が発揮されます。
3.攻撃が有利
もちろん「攻撃は最大の防御なり」という言葉があるように攻撃は大切です。しかしバドミントンではサーバー側が不利なので、レシーバー側が勝つことが多く、今までは得点チャンス(サービス権)をつぶすことが容易でした。したがってゲーム中盤までは守りでまわしながら様子をみて、そこから一気に攻めるという作戦も通用しました。しかし、この制度では実力に大きな差がない場合、まわしていたりすると得点はほぼ競り合う形になります。4~5本得点が動いた後は、そこから1本1本確実に攻撃チャンスを作り、得点を重ねることが大切です。15点を超えるとドライブなどで強引でも「押す」ことが大切です。
4.サービスの重要度
特にダブルスではサービスの重要度が高まりました。相手の攻撃をかわし、相手の待ちを外し、ミスがないことが「勝つ」条件とさえなってきていると感じます。サービスは技術と精神力の結晶です。練習量によって得た技術を、精神力で発揮するという訓練を常に行い、構えた時の形と感覚で、その直後に打ち出される軌跡が確信できなければなりません。
5.試合時間の短縮
ラリーポイントなので、ラリーの回数に限りがあります。トーナメント試合で以前より疲労度が小さいと感じました。こうなると、瞬発的に力強くラリーをしていくことは必須条件になると思います。
6.点数差
「4~5点開くとほぼ勝敗は決まる」と耳にすることが多いです。もちろんそういう場合が多いということなのでしょうが、あくまでも結果からの統計(感覚?)でしかありません。そのような言葉に惑わされていては肝心の実力が出なくなってしまいます。大きく勝ってても負けてても、そこで「油断」したり「焦り」を感じても点数は変えてくれないのでどうしようもないのです。点数による作戦はあると思いますが、点数によって結果を意識するとあまりいい方向に結果は転んでくれません。あくまでも「1本、1本」だと思います。

今日だけは
今日だけは
私の前に問題が立ちはだかっても、それにチャレンジしていこう。今日、私は偉大な問題解決者になる。
今日だけは
私は戦いが好きになる。私は自分自身で楽しい状態を作り出せる。私は自分に与えられたものを受け入れ、文句はいわない。
今日だけは
私は適切にエクササイズし、食事をし、訓練をする。自己鍛錬が私の求めていた自信をもたらす。
今日だけは
私は自分がどう感じるかの責任を持つ。感情のなすがままにはならない。
今日だけは
私はリラックスし、ぼんやりする時間をとる。リカバリーは私のトレーニングに必須のものだ。
今日だけは
私は従うべきプランをもつ。プランがあるから私は焦点を定め、きちんと整理できるようになる。
今日だけは
「時間があれば」と言うのをやめる。時間がほしければ時間を作るようにする。
今日だけは
私は自分の間違いの中にユーモアを見つける。心の中から笑うことができれば、私は自分自身をコントロールできるということだ。
今日だけは
私は最善を尽くす。自分のやったことに満足する。
今日だけは
トレーニングのルーティングでいつものことを非常にうまくやる。小さなことが決定的な違いを生み出すからだ。
今日だけは
私が自分自身の中に決定的な違いを生じさせ、自分の世界をコントロールしていると信じることに決める。
その選択は、私自身が行う。
<参考文献>
ジム・レーヤー 重川元志訳 「メンタルタフネス」 KKベストセラーズ ワニ文庫

上海市トレーニングセンター
9月に大阪市と上海市のバドミントン交流試合が上海市で行われました。
2日間は合同練習試合が上海市郊外にある「トレーニングセンター」で行われました。ここの施設は春に完成したとのことで上海の選手たちも夏から施設を利用するようになったそうです。それにしてもとてつもなく大規模な施設でサッカー場がなんと11コートもあるとのことでした。その他に見たのは、屋内プールや卓球、バレーボール、バスケットボールなどそれぞれの専用体育館が立ち並び(他にもあると思います)、バドミントンも13面とれる専用体育館でした。10月にはすべてコートマットがしかれる予定だそうです。体育館にはエアコンが入り、涼しい環境が保たれていました。
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土足で入れるのが気になるところですが、中国ではあたりまえだとのことです。体育館には「栄光をつかめ!」というような意味合いの看板がかけられていました。 |
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体育館を冷やすエアコン。ものすごい勢いで冷気が出ていましたが、下に向けてあるのでシャトルには影響がありませんでした。日本にもこのくらいはほしいところです。合計6台くらいありました。 |
選手達の年齢層は様々で、高校生の年齢から20代後半の選手までいました。施設内の宿舎で生活し、もちろん食堂も完備していました。上海体育学校の選手たちは給料をもらってバドミントンを練習しています。中にはナショナルメンバーに選ばれている人もいました。そういう選手は「YONEX」のウェアを着ていました(中国で「YONEX」は高級ブランドなのでほとんどの人は持っていません)。
普段の練習時間は、朝8時くらいから練習を始めて昼まで。その後昼食を取り、2~3時間ほど昼寝をします。その後3時間ほど練習して夕飯をとり就寝だそうです。運動→食べる→寝るを規則的に繰り返しているので、練習にも集中でき体力もついていくのだと思いました。
土曜日は午前中、日曜日は休みだそうです。やはり休日は必要ですね。
練習している様子を見るとさすがにプロです。相手をけなしたり、ふざけたりすることは一切なく、自分のプレーを磨くことにみんな集中しています。体育館から出ていって休憩かな?と思ったらウェイとトレーニングを行っていました。
中国のコーチに話を聞くと、「日本にもすばらしい選手はたくさんいますが、高校生は勉強に時間を割かれる、大学生になるとシーズンOFFには何もしない人が多い、社会人は仕事をしなければいけないので世界のトップに立つのはかなりの努力が必要かもしれません。」と話していました。中国と日本では根本からスポーツの捉え方が違うことを感じました。
日本から中国に渡ってプロとしてプレーする選手は今後現れるのでしょうか…。

バランス
2005年度最後の全国高校選抜大会が終了しました。結果は
全国高体連バドミントン専門部に詳細があります。
今回は全日本ジュニア、全日本総合で実力を発揮してきた埼玉栄高校の田児・松丸選手ペアを特に注目してみました。田児選手はすらっと背が高く、松丸選手は背の低い選手です。しかし、両選手とも筋肉質でがっちりとした体格でないというのが外から見た印象です。
今までの高校生といえば、鍛えぬかれた強靭な筋力から発揮される鋭いスマッシュ、速いダッシュからの攻めが印象的なプレーが多かったのですが、ここ数年このスタイルが変わりつつあります。しかし、鋭いスマッシュや速いダッシュがなくなった訳ではなく、実際はもっと鋭く、速くなっていると感じます。
その理由はどこにあるのでしょうか?やはり鍛えぬかれた強靭な筋力でしょうか?
「バランス」
コートの中を速く動くためには、バランスを崩した状態では無理な力がかかり、それをリカバリーするために強い筋力が必要になります。バランスを保った状態では最小限の筋力で速く動き出すことができます。バドミントンにおける「心肺能力は高い」ことが必須です。したがって余計な筋力発揮で筋肉の回復時間を長くしては意味がありません。自分で自分の首を絞めているのと同じになります。
では、バランスを保った状態とはどんな状態でしょうか。「倒れない」状態だと考えることができますが、ここにも2通り考えることができます。一つ目はしっかりとふんばり体を固めて立つ、2つ目は最小限の力で脱力しながら立つことです。一見力をいれてバランスを保つ方がしっかりと床を蹴れて速く動けると感じるかもしれません。しかし、バドミントンはコート内をあらゆる方向に動き出さなければなりません。その方向に対応するためにはあらゆる関節角度をその都度修正しないといけないのです。力を入れて構えていると関節から一度力を抜いて角度を修正してから動き出さねばなりません。しかし、最小限の力によって構えられているところからは容易に角度修正を行い動き出すことができます。
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松丸選手(埼玉栄高校)の巧みなボディーバランス。床を足底全体で捉えることにより脱力を実現している。この状態だと羽をしっかりと見ることができるのでエラーは極端に少ない。
(写真掲載は本人の承諾を頂いています) |
初期動作が速くなるということは打つための準備に余裕が出てきます。より早いタイミングでも打てますし、相手にショットを読まさない「タメ」を作ることもできます。
筋力に頼ったスピード、パワーは逆にロスになることがわかります。筋力トレーニングは必要ですが、それを活かすバランスを保つことの方が重要であると今大会を通してわかりました。